梅に鶯…じゃないよ
2月のこの時期になると、公園の梅の木にきたウグイス色の鳥を指差して、
「あ、まさに梅にウグイスだねー」とか「ホーホケキョって鳴かないねー」などというセリフが世間にあふれてきます。
その場面に遭遇するたびに、「違いますよー」訂正したくなる衝動に駆られます〜^_^
実は、梅にウグイスがくることはめったにありません。ウグイスの主食は虫。梅の蜜は吸いません。しかも、警戒心が強く臆病なので、人が集まる梅などに彼らはまったく用事はないのです…残念ながら^_^
梅に蜜を吸いにくるのはメジロ。そしてウグイス色というのは、実はウグイスの色ではなくメジロの色を指しているんです。
本物のウグイスは、ウグイス色ではなくもっと地味な茶色。この写真の上がメジロ、下がウグイスでございます(mimi撮影)
ね?ウグイス、地味でしょ?
そして、ウグイスが「ホーホケキョ」と鳴くのは早くても3月から遅くても晩夏までの繁殖期のみ。それ以外は「ジャッジャッ」と鳴きます。
しかも、繁殖期以外は、笹藪や深い生垣など、低いけれど深いブッシュの中に入り込んでウロチョロするだけで、開けた木の枝などに出てくることは滅多にありません。「ジャッジャッ」という声は聴こえても、ウグイスの姿は見ることはなかなかできないのです。
「梅に鶯(うめにうぐいす)」はもともと鶯ではなかった?驚きの由来
この記事には
「日本に入ってきたのは奈良時代のようですが、当時の貴族、つまり上流階級が中国へのあこがれの念を込めて「梅に鶯」の組み合わせを短歌に込めました。」
とあります。つまり、実際の風景からできた言葉ではなかったわけですね(^^)。
…というわけで、「梅にウグイス」と口にする時は、私みたいな年季の入ったバーダーが、訂正しにくるかもしれないのでご注意を〜😆
梅の蜜が大好物のメジロの写真はこちら
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