THINK AGAIN 発想を変える、思い込みを手放す
さすがアダム・グラントの新作、めちゃ面白かった!
プロローグだけでも読む価値あります!エリート消防隊スモークジャンパーの命懸けの話なんて、映画のように引き込まれます。
このプロローグのタイトルが
「知的柔軟性について考察する本」
変化の激しい時代を生きるために、考えること・学ぶこと以上に貴重な認知スキルがある。それは、「考え直す、学びほぐす(知識をリセットし、学び直す)」能力だ。
思考の柔軟性ってすごく大切ってことが、興味深いたくさんの事例で腹落ちするのでおすすめです!
この本で、いちばん印象に残ったのは、
「平行線の対話を打開するには」の章。
人間はバイナリーバイアス、つまり白黒つけようとしがちだということ。そして、白黒ではなくニュアンスを認めることで、建設的な対話になるという話。
この気づきで、少し違った視点、違うメガネを持てたような気づきがありました。
実際、先日、仕事で議論をしていた時に、まさにバイナリーバイアスにみんなが陥って、白黒どっちがいいのか?という煮詰まった瞬間がありました。うーん…と皆んなで無言になったのですが、
ふと、ごくごく自然に発生している身近な複雑な状況のことを思い出して、その複雑性、つまりニュアンスを認めるような発言を口にしてみたんです。
すると、いちばん否定的な発言をしていた人が明るい口調になり、そこからとても建設的な対話が進み、第3の案で合意に至りました。この章を読んでたおかげかなーと思いました。
実際の物事は白黒ではなく複雑だし、その複雑性を認めあおうとするだけで、かなり変わるなぁと不思議な体験でした。
そして、この本の最後の楠木建さんの後書きがまたすごい読み応え!!貼っときます!
自分自身に十分な能力があるという自信を持ちながら、目標を達成するための正しい手段については常に自問する謙虚さを持つ。ここに確信と謙虚さの真のバランスがある。
つまるところ、私たちが学ぶのは、自分の信念を肯定するためではない。学びの目的は、信念を進化させることなのだ。
もっと言えば、その人をその人たらしめているもの、それが教養だ。 その時点での信念を自分のアイデンティティと切り離す。自らの価値観に自信を持ちながら、謙虚に他者の見解を受け入れ、信念を進化させる。考え直すことは常にその人の価値基準を問う。逆に言えば、考え直すことはその人にとって価値基準を 錬成 する手段となる。 本書は上質の教養書と言っていい
良ければこちらも!
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