Humankind 希望の歴史 人類が善き未来をつくるための18章

勝間和代さんが「衝撃を受けました!」とコメントされていたので読みましたが、ほんと、これはめちゃよかった!!

途中読みづらくて止まったりもしたけど、下巻の後半からは止まりませんでした!

人間って、本当はいい奴だったんだ〜!そう、荒っぽくいえば、人間の「性善説」を、これでもか!というくらいの事例調査の数々と、なぜそれが歪められてきたのかを、分かりやすく書いてくれています。

いちばん驚いたのはノルウェーのリゾートのような刑務所!ここの看守は武器を携帯しない。
「わたしたちは彼らに語りかけます」とある看守は言う。

受刑者と看守が一緒にハンバーガーをひっくり返している? 泳いでいる? 日光浴している? 刑務所のスタッフと受刑者を区別するのは難しいくらいだと。え?マジか??ってなります。

その刑務所長はの言葉に感動しました!

汚物のように扱えば、人は汚物になる。人間として扱えば、人間らしく振る舞うのです

「受刑者に甘すぎるのでは?」という批判はもちろんあるけど、出所後の再犯率の驚くような低さ!その事実が、そこが世界最高の矯正施設であることを示しているんですよ。

それに対して、人間を人間として扱わないアメリカの刑務所システムがもたらす再犯率は、世界最高レベルなんですねー。数字が物語っています。

 

ネルソン・マンデラのマンデラアプローチの話もかなり興味深い。暴力に頼る抵抗運動の成功率が二六パーセントだったのに対して、非暴力の運動は五〇パーセント以上が成功していたことの典型例でもあるんですね。

人と人とが直に話し合うって本当に大きい。
マンデラは「相手にわかる言葉で話しかければ、相手の頭に届く。相手の言葉で話しかければ、相手の心に届く」と。

事実は小説より奇なり、ほんとにびっくりするほど人間って、本質的には優しい生き物だという事例がいっぱいなんです。

にもかかわらず、いかに人間の本性が長い歴史のなかで歪められてきたのか。

人はみな、「人の本性はどこまでも極悪になりうる」というショッキングなニュースに注目したがり、そして、それが事実として信じ込まされてきたことも、歴史を辿って丁寧に紐解かれます。

訳者のあとがきを引用すると

けれども、人間は友好的な一方で、監獄やガス室を作る唯一の種にもなった。なぜなのか。この問いに対してブレグマンは、人間を最も親切な種にしているメカニズムと、地球上で最も残酷な種にしているメカニズムの根っこは一つだ、と語る。それは「共感する能力」だ。「共感はわたしたちの寛大さを損なう。(中略)少数を注視すると、その他大勢は視野に入らなくなる。(中略)悲しい現実は、共感と外国人恐怖症が密接につながっていることだ。その二つはコインの表と裏なのです。

これには、なるほどな、と思います。

近くにいる人には親近感を覚えて優しくなるけど、相手が遠くにいたり、顔の見えない人だと排除したくなってしまう。

でも、どんな人にも親はいるし、大事にしたい人もいる。相手を自分と同じ人間だと感じること、感じるように交流をすることが、いかに人を本来の優しさを引き出すか、ということがわかります。

優しさは伝染する。それは非常に伝染しやすく、ただ遠くから眺めている人にまで伝染する。これも実は心理学者によってこれまでに何度も研究されている。

「わたしたちが、大半の人は親切で寛大だと考えるようになれば、全てが変わるはずだ。」という著者。まさに希望です!

ブレグマンはこの本を書いて変わったといい、人生の10の指針を紹介しています。この最後の文章も感動です。

だから、現実主義になろう。勇気を持とう。自分の本性に忠実になり、他者を信頼しよう。白日のもとで良いことをし、自らの寛大さを恥じないようにしよう。最初のうちあなたは、騙されやすい非常識な人、と見なされるかもしれない。だが、覚えておこう。今日の非常識は明日の常識になり得るのだ。  さあ、新しい現実主義を始めよう。今こそ、人間について新しい見方をする時だ。

人間とは、まさに文字通り、humman 「kind」なんだ!!という、衝撃なんだけど心が温まる、という不思議な感動を覚えた本でした!

よく考えたら、衝撃を受けること自体、自分がいかに「性悪説」を信じ込まされていたのか、って言う証拠ですね。
絶賛オススメです!

 

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