LISTEN「聴くこと」は人を変える
キャリアコンサルタントの養成講座に8月から11月の週末、合計12日間通った。
養成講座のメインは、実技試験対策。その内容は、この本にある『聴くこと』のトレーニングだったということに、改めて気づいた。
人の話を『聴くこと』。
その価値とパワーは、はっきり言ってこれまでないがしろにされてきた。これからの時代、その価値が爆上がりすることは間違いない(と思っている)。
「LISTEN――知性豊かで創造力がある人になれる」
この本には、そのことが、これでもかと言うほどの説得力で語られている。
大切なのは、人生で自分の身に起こることよりも、それをどう感じるか。
自分がなぜその話を相手にしているのか、自分にとってそれがどういう意味を持つのか。人は、それを相手に理解してもらいたい、と誰しも思って話をする。
私自身、4年前に半年間、(株)チームイノベーションのしなやか自己基盤講座というコーチングを受け、しなやかマネジメントコーチ資格を取った。翌年、GALLUP認定ストレングスコーチ資格も取った。
ありそうでなかったビジネスをする会社、チームイノベーションチーム
おかげでその数年で、自己基盤が整い自分軸がしっかりすると、人生は大きく変わった。自分の人生は、自分で変えていけると確信できた。ありのままの自分でいることの幸せ度は、確実にあがった。
これは、私だけではない。
一緒に学んだ仲間たちの姿も見ていると、速度の差はあれ、年単位でみるとたいていの人が大きく変容している。間近に見てきた。
コーチングで体験したこと、それは、
人に本気で話を聴いてもらうことは、一人の人間の人生を大きく変えるパワーを持つ、
ということ。
キャリアコンサルタントの養成講座では、コーチングで体験したことを、さまざまな理論に基づき、体系づけて学んだ。 「そうか、これはこういう理論に基づいていたのか!」と気がつくことがいっぱいだった。
でも、何より感動したのは、お互い本気で話を聴くことで、人がちょっとずつちょっとずつ変わっていく姿だった。もちろん私もさらに変わった。いくつかの課題が解決し、幸せ度がさらに上がった。
最終日に同じクラスで学んだ16人の仲間たちが、一人ずつ感想を話す場があった。
「これはやばい」
直感的に思った。もともと共感性が高すぎて、無防備な心のままでいたらどれだけでも泣ける。秒で大号泣レベルになる。コーチングをうけているときもしょっちゅう泣いていたし、今回のキャリアコンサルタント養成講座でも、話をしながら聴きながら、いったい何度涙がこみ上げてきたかわからない。
その度になんとか冷静を装ってきたが、今回は総勢15人分一気にくる。いちばんの難点は、泣いてしまうと、とても言葉を発せられないこと。
案の定、最初のUさんの話、起こった変化の話にもう涙腺崩壊だ。なんとかぐっーーーと我慢する。意識を幽体離脱させて、冷静さを取り戻す。
なのに、いつもランチに一緒に行っているNさんが「Uさんの言葉にぐっときた」とかいうから、その言葉にグッときて、さらにそのあと語られるNさんの変化にもウルウルしてしまう。
立て続けに、もう一人のランチ仲間、もう一人のNさんに至っては涙に声を詰まらせながら、12日間の気づきを話してくれた。人の涙ほど涙を誘うものはない。私も溢れた涙を拭うしかない。
そして、極め付けは、私の直前に話したSさん。いつもロジカルでクールな話し口調の彼女が淡々と語る…のかと思ったら、淡々とした口調なのに最後は涙ながらに自分に起こった気づきと行動を話した。その決断にも行動にも驚いたけど、なによりSさんの涙は想定外だった。感情の波が一気に押し寄せてくる。
必死で、意識を俯瞰させ、とにかく笑顔を作ってみる。私の番。心の中に溢れる言葉は山ほどあるが、もはやここは、お礼の言葉だけはなんとか言葉として発することに一点集中して乗り切った…(はず)
人が自ら変わりゆく姿はどこまでも尊い。その尊い姿は、その人の話を本気で聴くことで起こる魔法のようだ。まさしく、これが人が一人では生きていけない証であり、人と人との間に起こる化学反応なのだ。
この本に書いてある「聴くこと」の真髄は、
「この人はなぜこの話を私に聞かせているのだろう?」
と常に自問しながら聞いてみること。それこそ、
「本気で人の話を聴くこと」
なのだ。
私たち16人は、『聴くこと』の真髄を多角的に学びながら、学びの途中でも本気でお互いの話を聴きあってきた。
この体験は、速度の差こそ、それぞれあれど、16人全員の人生を必ずや良い方向に変えるだろう。
アドラーの言葉で心に残っているものともリンクする。
「これまでの自分を肯定されたとき、人は初めて、自ら変わる勇気を持つ」
ご一緒できた皆様に感謝です。
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