多様性推進の本当の意味
先日見かけた、この澤さんの記事が響いて、文章を綴りたくなりました。
部下を「なんで?」で問い詰めるのは“無能の証拠”マネージャーに向いている人・向かない人の違い
「なんで?」
このセリフ、たしかに上司が1on1で失敗するきっかけになる言葉かもしれません。でも、逆に、これだけは「言わない」と気をつけるだけでもだいぶ違います。
上司だけでなく、相手よりいろんなことを知っている人も、つい、相手に発してしまう言葉でもあるので注意が必要ですね。
もちろん純粋に疑問を投げかけているだけで、悪意はないのかもしれません。
ですが、「なんで?」と聞かれた方は、よほど気を遣った言い方をしないかぎり、責められている感覚になります。一瞬でも責められた感覚を持つと、そのあと追い詰められた心理状態になりやすい。
追い詰められると、当たり前ですが、人は言葉が出なくなります。黙っていると、さらに「なんで?」が続き、詰問と感じますます言葉が出なくなる。
何も言わないと、上司は自論を展開しやすくなります。1on1のはずが、上司の有能感を満たすだけのコミュニケーションとなり、メンバーにとっては、話を聞いてもらえたどころか、上司に言いくるめられた感覚になったり、持論を押し付けられただけの時間と感じてしまいます。
自分に対しては、Whyは内省するための有効なら言葉。でも人に対しては、Whatを使い、相手のニーズを聴いてあげる。そう決めるだけでも、相手への負荷はだいぶ変わりそうです。
あと、この記事のなかで
「多様性とは、お互いの自己中を許容し合うこと」
というのが、日本でいちばん足りない多様性の認識だ!と、ハッとしました。
多様性推進を掲げ、
「多様性によるイノベーションだ!」とかいいながら、
自分たちに都合の良い多様性しか認めようとしない上司や組織や職場がいかに多いことか!まぁ、日本全体がそうなのかもですが。
お互いの自己中を許容し合うんだ!それくらいの覚悟と声かけがない限り、多様性の恩恵なんて受けられないし、ましてや多様性によるイノベーションなんて程遠い。
ここで、最初の「なんで?」に戻りますが、
「相手の自己中を許容しよう」というマインドであれば、すぐに「なんで?」は出てこないはずなんですよね。
だって、人はそれぞれみんな違うから。違って当たり前だから。
「なんで?」よりも、「おお、そうきたか!」とか
「なるほど、そういう考え方もあるのか!」という純粋な驚きの反応になるはずです。
「なんで?」と言いたくなるのは、自分の中に「こうあるべき」とか「これが普通でしょ」いうのがあるからです。だから、
「こうあるべきでしょ、なのになんで?」となる。
人はそれぞれ違うんだから、あなたにとっては自己中やワガママに思えても、「そんなもんだ」と受け入れ、許容する。
それが多様性推進の本当の意味であり、理解と努力を続けなければいけないこと。
多様性推進を謳う企業には、このことを強く言いたいですね!!
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