木下晴弘先生の講演会

木下晴弘先生の講演会を聴いた。

幸せであることが1番大事。幸せな人生を歩んだ人は「他人を幸せにした人」。他人を幸せにするには自分が幸せでないと与えられない。

教育は幸せになるため。
幸せは、一言で言うと自信。
「自分はじぶんでいい」「自分はそのままで素晴らしい」という揺るぎない自信は他人との比較では絶対に生まれない。

こんな話から始まった先生の講演。
さすが、数学の先生だけあって、かなり論理的、なのに言葉が秀逸!進学塾・浜学園で沢山の生徒を育てたけど、その何倍も沢山の生徒を潰してしまった懺悔の気持ちの講演会って言っておられた。

まるで映画を見ているようなエンターテイメントでした。なんども涙出た。ネタバレになるのかもしれないけれど、とても感動した話のうち、ひとつだけシェアします。

「自然に無駄なものなんて、一切ない!人間は自然の一部。ということは、人間に無駄な人は一人もいない!誰しも必ずその人ならではの何か役割がある」

コーチングを受けて、自分ならではのミッションとビジョンを見つけた自分にとって、これはとても納得する。
その例をミツバチの例で説明してくれるのが面白い!

ミツバチは2割がよく働き、6割が普通、あとの残りの2割は怠け者。よく働くハチばかり集めても、怠け者ばかり集めても、普通のハチばかりあつめても、必ず最終的にはこの2-6-2の割合に必ずなる!これは自然の摂理!ってことは、この2割の怠け者にも役割があるのでは??

実は、1匹のスズメバチが偵察に来たとき、そいつを生きて返すと次はかならず大群で襲って来てミツバチの巣は全滅する。だから偵察のスズメバチを生きて返してはいけない。

ミツバチがスズメバチに勝つ方法はただ一つ、生存できる温度の差、これをミツバチは利用する。スズメバチは50度近くになると死ぬ、ミツバチは48度くらいまで生きていられる。

だからミツバチは数百匹でスズメバチを取り囲んで「蜂球」を作り、めいっぱい羽を震わせ、摩擦熱で温度を上げ、スズメバチを殺す。

この時の羽を震わせる力は相当なエネルギーが要る。よく働くハチや普通の働きバチにはそんな体力は残っていない。

そう、そんな体力があるのは、実は、怠け者のハチだけ!彼らには、スズメバチ撃退という重要な役割があったんです!

このミツバチの戦略、ナショナルジオグラフィックの動画でありました!
「捕食者の最終兵器」より

蜂球の話は聞いたことあったけど、それが怠け者のハチだったとは!自然の法則って面白い!

でも先生の話しはこれだけで終わらなかった。次は人間の例を示してくれます。これが泣く!

2008年の洞爺湖サミットでの晩餐で、各国首脳をうならせた奇跡のワインがある。
それは栃木の小さなワイナリー。知的障害者が働く「ココ・ファームワイナリー」。

フランスに負けない味で買ってもらえるワインを作ろうということで、ワインに適さない日本の土壌、急斜面の畑を土から手作業で変えていった。そして、サミットに出せるようなワインを作ろう!と目標を掲げ、みんな一生懸命働いた。

ある時、園長に「作業をしない園生がいると」いう苦情があった。彼は、毎日、空のバケツをカンカン鳴らしながら走り回っているだけで働かないと。その苦情に対し、園長は「いいさ、彼は風に吹かれる係さ」と言った。

その後、ブドウ作りは大詰めを迎え、土壌作りから始めた甲斐もあり、ワインに適した美味しいブドウができた。とうとう収穫!という日の朝、狙いすましたようにカラスがブドウを食い荒らしていた。ようやく素晴らしいワインが作れる、と思ったのに全滅。みんな悲しんだ。

ところが、ひとつだけ無事な畑があった。そこは、なんと、あの働かない彼が、バケツをならしながら走り回っていた畑。彼を警戒したカラスは、その畑だけ寄り付かなかったのだ!
そこからとれたワインは「風のルージュ」と名付けられ奇跡のワインとして洞爺湖サミットに出された!

人は皆生まれて来たことに意味がある、役割がある。自分は自分で素晴らしい!
この言葉が、説得力ある事実、かつ感動のストーリーとして、心に響きまくりました!

木下先生のインタビュー記事
http://www.kobetsu.co.jp/cafeducation/news/article-276.html

ココファームワイナリーのまとめ記事https://matome.naver.jp/m/odai/2140817333885603901?page=1

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